
2月17日、有用微生物応用研究会・自然農法・EM技術交流会が京都国際会館で開催されました。私が所属する「播磨環境会議」で知ったのです。そこで、登山家で医学博士の今井通子氏の講演があるということだったので、聞きに行きました。
東京都出身で東京女子医大卒業の彼女は、学生時代に山岳部に入り本格的な山登りをはじめ、ヨーロッパアルプスのマッターホルン北壁、アイガー北壁、グランドジュラス北壁の登頂にも成功し、女性として世界最初のヨーロッパ三大北壁完登者となりました。エベレスト中国側チョモランマ峰北壁にも登頂を成し遂げ、キリマンジャロ登頂後、山頂よりパラグライダー飛行に成功、というような数々の金字塔を打ち立てた世界でも有名な登山家なのです。現在は東京農業大学に勤務されるかたわら、長野県で仲間と有機農法で畑を耕し、米も作っている、ということです。

さて、その話の内容をかいつまんで紹介しましょう。
地球は今どうなっているか知っていますか、という問いかけに対して、誰もが「温暖化!」という答えを返すのではないでしょうか。
自分は去年、日本の南極観測50周年の記念事業として、宇宙飛行士の毛利 衛さん、作家の立松和平さんとともに南極を訪れました。そこで知ったことは、南極半島など一部の地域を除いて、過去50年間で観測された気温に大きな変動はないことだった。
北極の氷が地球温暖化の影響を受けて減少しているのとは対照的な現象だ。南極の氷の厚みは平均1856mあり、95%以上が氷床で覆われている。その為太陽の光は反射してしまうので温度は上がらないと考えられる。
地球の温度が上がるのは地表が蓄熱する為なのでなないか。例えばフランスのアルプスでメールドグラスという氷河地帯があるが、それが溶け出して地面が露出し、それが蓄熱体となり温暖化につながってゆく。森林が無くなり地表がむき出しになり、そこが蓄熱体になるということも同じことだ。
それを防ぐ方法は大きく分けて2つの方法があるのではないか。それは大気圏への廃熱を減少させることと、現代型森林化社会の構築なのである。端的に言えばエネルギーの使用を減らすように努力することと、緑を増やすということだ。
エネルギーの使用を減らすことで考えられるのは、省エネルギー製品を使用したり、できるだけ公共交通機関を利用したり、車を使うにしても燃費のいい車を使用する等、少しでも燃料節約をするということだ。
また、緑を増やすということは、植林することはもちろん、都市の緑化も進めてゆくことだ。ビル等も屋上には菜園を作り、外壁も植物で覆う等の措置をとるべきだ。
森林の働きは大きい。森林は太陽の熱を反射するだけでなく、CO2を吸収したり、雨水をためる水がめとして川へ流れ込む量を調節したり、様々な機能がある。森に行った時に夏でも涼しいと感じるが、森林は太陽の熱の約46%を反射する力があり、これは氷の半分の反射率である。地表が熱を蓄えすぎなければ、温暖化を少しは防ぐことができるかも知れないと、南極で気がついた。
できるだけ早く、少しでも多くの人がこれら2つを進めていかないと、地球はもたないのではないか。今なら何とか間に合うかも知れない。地球の最後の川、最後の魚、最後の木を見る時、いくらお金があっても人類は生き延びれないのだ。